岸田首相、ロシア大統領に外交努力要請 ウクライナ危機、対話継続
岸田文雄首相は17日夜、ロシアのプーチン大統領と約25分間電話会談した。同国によるウクライナ侵攻の懸念が強まる中、首相は「力による現状変更ではなく、外交交渉により関係国が受け入れられる解決方法を追求すべきだ」と外交的努力の重要性を強調。両首脳は対話を続けることで一致した。
両首脳の電話会談は昨年10月以来2度目で、日本側が呼び掛けた。首相はウクライナ情勢について「重大な懸念を持って注視している」と表明。プーチン氏はロシア側の立場を説明したという。林芳正外相が同席した。会談では、北方領土問題を含む日ロ平和条約締結など2国間関係についても意見交換した。
ウクライナ東部で砲撃相次ぐ ロシア介入への懸念も
ロシアが支援する親露派武装勢力とウクライナ軍の紛争が続くウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州で17日、銃撃や砲撃などの停戦違反行為が相次いだ。親露派、ウクライナ軍共に相手からの「挑発行為」があったと主張し、非難の応酬が続いた。紛争地域での緊張は、ウクライナ国境付近に集結するロシア軍が介入する口実となりかねず、国際社会から懸念が出ている。
ガソリン補助、上限引き上げへ 政府方針、ウクライナ緊迫化で
政府は18日、ガソリン価格高騰を抑えるために始めた石油元売り会社への補助金について、1リットル当たり最大5円の上限額を見直す方針を固めた。25円前後まで引き上げる方向で調整している。ウクライナ情勢の緊迫化もあって原油価格は上昇基調にあるため、最大5円の上限のままでは基準とする全国平均小売価格1リットル当たり170円を維持するのが困難になったため。財源には今年度当初予算で確保した予備費を投入する。
ガソリン価格の高騰時には、ガソリン税のうち25.1円を減税する「トリガー条項」があるが、現在は発動を凍結している。新たな上限額はこのトリガー条項と同等規模となる見通しだ。
22年度当初予算案、22日に衆院採決 21日に予算委集中審議
自民党の高木毅、立憲民主党の馬淵澄夫両国対委員長は18日、国会内で断続的に協議し、政府の2022年度当初予算案を22日に衆院本会議で採決することで合意した。与党などの賛成多数で可決し、参院に送られる見通しだ。与党は21日の衆院通過を目指していたが、野党側が「急ぐ理由がない」として反発していたことに配慮した。
夢洲の軟弱地盤「想定以上」 大阪IR、工期に影響
大阪府と大阪市が誘致を進めるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の予定地である人工島・夢洲を巡り、事業者のボーリング調査の結果、想定以上に軟弱地盤の状況が悪いと昨年1月に松井一郎大阪市長に報告されていたことが18日、市の内部文書で分かった。土壌汚染や液状化層の存在も同時期に判明。市は対策のため「事業費・工期への影響大」と評価していた。市は当初、開業時期を2025年大阪・関西万博前を目指していたが断念し、事業者の提案に沿って「20年代後半を想定」と修正した。
JR東、水素車両「ひばり」公開 30年の実用化目指す
JR東日本は18日、水素を使って発電しながら走る国内初めての電車の試験車両を川崎市で報道機関に公開した。水素を使った燃料電池と蓄電池のハイブリッドシステムを搭載し、二酸化炭素(CO2)を排出しない。2030年の実用化を目指し、3月下旬から当面、鶴見線や南武線などで実証試験を行う。
この電車は「HYBARI(ひばり)」。JR東と日立製作所、トヨタ自動車の3社が開発した。車両の屋根の上に設置した水素タンクから床下の燃料電池に送られた水素と空気中の酸素の化学反応で電力が発生する。JR東は50年度のCO2排出量「実質ゼロ」を掲げており、次世代の鉄道車両として活用したい考えだ。
宮城県で震度4の地震 津波の心配なし M5.2 震源は宮城県沖
2月18日(金)11時55分頃、宮城県で最大震度4を観測する地震があった。この地震による津波の心配はない。
震源地:宮城県沖
マグニチュード:5.2
震源の深さ:約50km
震度4
【宮城県】 石巻市 大崎市 松島町 涌谷町
震度3
【岩手県】 一関市
【宮城県】 仙台宮城野区 仙台若林区 仙台泉区 名取市 岩沼市 登米市 栗原市 東松島市 蔵王町 大河原町 村田町 宮城川崎町 亘理町 七ヶ浜町 利府町 大郷町 大衡村 色麻町 宮城加美町 宮城美里町 女川町
【福島県】 相馬市 田村市 南相馬市 国見町 川俣町 大熊町 飯舘村
【新型コロナ関連】
まん延防止、17道府県で3月6日まで延長 沖縄など5県は20日解除
政府は18日、新型コロナウイルス感染症対策本部会合を持ち回りで開き、まん延防止等重点措置の適用期限を20日と27日に迎える計22道府県のうち、北海道や大阪、福岡など17道府県で3月6日まで延長すると正式決定した。山形、島根、山口、大分、沖縄の5県は20日で解除する。感染「第6波」が本格化した年明け以降、まん延防止措置が解除されるのは初めて。21日から、対象地域は31都道府県に減少する。
ファイザーとモデルナの交差接種、抗体高く ファイザー3回より
厚生労働省研究班は18日の専門部会で、米ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンを2回接種した人で、3回目は米モデルナ社製を「交差接種」した人は、3回目も同じファイザー製を接種した人よりも抗体価(感染を防ぐ抗体の量)が高かったとする調査結果を発表した。一方、発熱(37.5度以上)の副反応症状が起こる割合はモデルナ製の方が高かった。
調査は、ファイザー製を2回打った医療従事者を対象に実施した。3回目もファイザー製を接種した396人と、モデルナ製を接種した233人の抗体価を調べた結果、接種後は抗体価がそれぞれ54.1倍、67.9倍となり、モデルナ製の方が高かった。
一方、接種後の副反応については、3回目にファイザー製を接種した人の39.8%、モデルナ製を接種した人の68%で発熱の症状があった。高齢者の発熱頻度はいずれのワクチンも低い傾向にあった。頭痛の発生頻度も、3回目にモデルナ製を接種した人の方が高かった。
全国で新たに8万7723人感染 前週比1万人減 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者は18日、全国で新たに8万7723人確認された。前週の金曜日から約1万人減り、7日連続で前週を下回った。重症者は前日から13人増えて1482人。死者は211人だった。
自宅療養、最多57万人 病床使用率、21都府県で50%超
厚生労働省は18日、新型コロナウイルス感染による全国の自宅療養者数が、16日午前0時時点で57万7765人となり、過去最多を更新したと発表した。1週間前の9日時点と比べ、3万人以上増えた。入院患者を含む全体の療養者数は83万9643人で、69%を自宅療養者が占めた。
大阪新型コロナ39人死亡 吉村知事 入院8割は70代以上…高齢者守る!対策強化へ
大阪府では18日新たに1万1505人の新型コロナウイルス感染が確認された。自宅療養者は6万8513人、入院・療養等調整中の人は6万2619人に上る。また60~90代男女39人の死亡が確認された。まん延防止等重点措置の延長を受け、大阪府は重症化リスクの高い高齢者を守る対策を強化する方針を固めた。
韓国、コロナ新規感染者が初めて10万人突破 規制は一部緩和
韓国疾病予防管理庁(KDCA)は18日、新型コロナウイルスの新規感染者が初めて10万人を突破したと発表した。オミクロン変異株を中心に感染が急拡大している。17日に確認された新規感染者は10万9831人。ただ、ワクチン接種率が高いこともあり、死者数は比較的低水準にとどまっている。
【1年前の今日の出来事】 2021年2月18日