参院静岡補選 自民党候補落選 岸田首相は告示後2度も県内入り

参院静岡補選_山崎候補当選 政治・経済

参議院静岡県選出議員補欠選挙 投開票結果

有権者数 3,048,538/投票率 45.57%

当選 山崎真之輔 650,789(47.5%)
   無・新 40歳 推薦:立民・国民
   元静岡県議会議員、一般社団法人静岡県eスポーツ連合顧問

落選 若林洋平 602,780(44.0%)
   自民・新 49歳 推薦:公明
   元御殿場市長、元病院事務長

落選 鈴木千佳 116,554(8.5%)
   共産・新 50歳
   共産党静岡県女性・子育て部長、共産党静岡県常任委員

自民、選挙の「顔」変えても負の連鎖断ち切れず

参院静岡補選 自民、選挙の「顔」変えても負の連鎖断ち切れず「爆発的期待感ない」の声(東京新聞 2021年10月25日 00時32分)

衆院選の前哨戦として注目された参院静岡選挙区補選は無所属新人で前県議の山崎真之輔氏(40)=立民、国民推薦=が勝利した。岸田首相が告示後2度も県内入りするなど、総力を挙げた組閣後初の国政選挙の1つを落とした自民は、衆院選へ向け巻き返しを迫られる。

山崎氏が立民、国民両党の支持層に加え、保守層の一部や無党派層にも食い込んだのは、支援した川勝平太知事の存在が大きい。「県民党の党首」を自称し、6月の知事選で圧勝した川勝知事が無党派票の獲得に貢献した。知事の影響は県内に限られ、全国に波及するかは未知数だ。

自民は知事選での大敗が響き「厭戦気分」(陣営関係者)から脱しきれなかった面もある。参院広島選挙区の再選挙など国政3選挙、静岡県知事選、横浜市長選で全敗した負の連鎖は選挙の顔を変えても断ち切れなかった。

自民陣営は「新型コロナ対応へのいら立ちは解消されておらず、爆発的な期待感も(岸田)自公政権にはない」と受け止める。1週間後の衆院選に向け、野党には弾みに、自公には逆風となった。

無党派層の69%が山崎氏に投票(朝日新聞出口調査)

無党派層の69%が山崎氏に投票 参院静岡補選、朝日新聞出口調査(朝日新聞 2021年10月25日 5時00分)

24日投開票の参院静岡補選は、野党系無所属候補が接戦を制した。朝日新聞社が実施した当日出口調査によると、無所属の山崎真之輔氏は無党派層の69%から票を得ていた。推薦に回った立憲、国民両党の支持層からは9割前後を獲得しており、野党支持層に加えて無党派層にも広く浸透していたことが分かった。

調査では岸田内閣を支持するかどうかも尋ねた。「支持する」60%で、「支持しない」34%。内閣支持層では、61%が自民の若林洋平氏に入れていた。一方、不支持層は74%が山崎氏に投票しており、政権批判票が山崎氏に集まった形だ。

年代別では山崎氏は40代以上の支持が厚く、若林氏は30代以下の支持が多めだ。

投票者に占める自民支持層の割合は42%だった。一方、立憲、国民両党支持層を合わせると18%で、これに無党派層25%を合わせると43%にのぼった。自民と非自民が、拮抗する状況が生まれていた。

そのなかで山崎氏は立憲支持層の93%を固め、国民支持層からは85%の支持を得ていた。共産支持層は85%が鈴木千佳氏に投票し、「野党共闘」とはならなかったが、13%は山崎氏に入れていた。

若林氏には自民支持層の79%、公明支持層の73%が投じていた。ただ、無党派層からは20%しか獲得できていない。

調査では、新型コロナウイルスを巡るこれまでの政府対応についても尋ねた。「評価する」56%、「評価しない」39%で、「評価する」層の58%は若林氏に入れていた。一方、「評価しない」層の68%は山崎氏に投票しており、ここでも政府対応への評価と連動する形で投票先が分かれた。

調査は共同通信社など5社と合同で実施した。静岡県内の60投票所で有効回答2773件を得た。

出口調査「誰に投票したか 支持政党別・地域別・年代別」 静岡新聞

【出典記事】出口調査 無党派7割が山崎氏へ 若林氏、自公以外の浸透欠く 参院静岡補選(静岡新聞 2021年10月25日)