コスト削減で太陽光発電に注目 千葉県の畜産業者から設置の問合せ急増

野立てによる太陽光発電設備 科学・技術

コスト削減で太陽光発電に注目 千葉県の畜産業者から設置の問合せ急増 サンエー(JA.COM 2022年9月14日)

関東エリアで、企業と個人向けに自家消費型太陽光発電システムの提案・工事を手がける株式会社サンエー(神奈川県横須賀市)は、6月から支店を展開し、サービスを提供してきた千葉県で、農業を営む法人・個人からの問い合せが増加。畜産業では2か月で4件の設置希望があった。電気代の値上げや飼料代など経費の高騰により、コスト削減を図りたいという要望がある。

コロナ禍やウクライナ情勢の影響により燃料費高騰が続き、畜産業にも大きく影響。畜舎の空調や飼料供給機器の電気代、飼料代や輸送費も高騰し、あらゆる経費の値上がりが経営を圧迫している。

千葉県では、93万4900戸に及ぶ大規模停電を引き起こした令和元年の台風15号など、災害に対する備えから停電対策の意識も高まっており、電気代削減、停電対策の2つの方向から太陽光発電への注目が高まっている。

そんな中、同社の太陽光発電システムには、農業を営む人からの問い合せが急増しており、特に千葉の畜産業からは、2か月で4件の設置希望が入った。

自家消費型太陽光発電は通常、太陽光パネルから電力を供給する建物の屋根に設置するが、屋根の構造や建物の築年数によっては設置できないケースもある。屋根に設置するタイプの太陽光パネルは、建物の構造や老朽化により強度が不足している場合、畜舎の屋根に取り付けることができないが、同社は、産業用太陽光FIT(固定価格買取制度)など、地面に直接太陽光パネルを設置してきた実績が多く、畜舎の周りの空いている土地に設置することができる。

これまで設置を断念していた畜舎へも太陽光システムの導入が可能であることから、「これで電気代削減ができる」「もし停電して復旧まで時間がかかっても畜舎を維持できる」と同業者への紹介も広がっている。

自家消費型太陽光発電システムを設置することで、10年で15倍以上も上がっている再エネ賦課金や、高騰する燃料調整費は電力会社に払う電気代のみにかかるため、大幅に削減。また、希望により蓄電池を組み合わせた場合は、夜間も含めた停電対策にもなる。

設置する場所の自治体で実施している補助金・助成金についても、必要書類の整理やアドバイスも含めて、よりコストを抑えた導入ができるようサポートする。

株式会社サンエー