2021年5月29日

政府 緊急事態宣言 延長決定 ワクチン接種加速 感染抑え込みへ
新型コロナウイルス対策で、政府は、北海道、東京、愛知、大阪、兵庫、京都、岡山、広島、福岡の9都道府県に出されている緊急事態宣言について、31日の期限を沖縄への宣言と同じ来月20日まで延長することを決定した。また「まん延防止等重点措置」についても、埼玉、千葉、神奈川、岐阜、三重の5県の期限を来月20日まで延長することを決めた。

菅総理大臣は、28日夜の記者会見で「たび重なる延長は、大変心苦しいかぎりだが、これからの3週間は、感染防止とワクチン接種という『二正面作戦』の成果を出すための、極めて大事な期間と考えている」と述べた。

全国で新たに3593人感染確認 沖縄335人、2日連続で最多
新型コロナウイルスの感染者は29日、全国で新たに3593人確認された。死者は91人増えて計1万2944人になり、重症者は1383人となった。沖縄県の新規感染者は335人と2日連続で過去最多を更新。

インド型と英国型の混合変異株か ベトナム、強い感染力
ベトナムのロン保健相は29日、インド型の新型コロナウイルスの変異株に、英国型に含まれていた変異が加わった新たな変異株が確認されたと明らかにした。ベトナムはこれまで世界保健機関などからコロナ対策の「成功例」とされてきたが、4月下旬から感染者が急増。日系企業などの製造業の工場が集まる北部バクザン省とバクニン省を中心に感染拡大が続いている。29日午後時点の累計感染者数は6713人で、このうち5月に入ってからの感染者は半分以上の約3600人に上る。

マレーシア 感染急拡大で都市封鎖へ 人口比インド上回る
マレーシアで新型コロナウイルスの感染が急拡大し、人口当たりの新規感染者数がインドを超えている。変異株の流入や規制疲れなど複合的な要因だ。政府は州境を越えた移動や外食の禁止など行動制限を課したが感染の勢いは止まらず、ムヒディン首相は28日、ロックダウンに踏み切ると発表した。期間は6月1日から14日まで。

人口が日本の4分の1程度のマレーシアで、1日7000人以上の新規感染確認が続く。英オックスフォード大の研究者らが運営する「アワー・ワールド・イン・データ」によると、人口100万人当たりの新規感染者数(7日間平均)は26日時点で、マレーシアが211人。インドが165人。東アジアや東南アジアの主要国は50人以下で、マレーシアは圧倒的に多い。

米、対ベラルーシ制裁発動へ 強制着陸の調査受け入れ要求
サキ米大統領報道官は28日、ベラルーシが旅客機を強制着陸させた問題で、緩和していた同国の国営企業9社への制裁を6月3日付で再発動すると発表した。また、ルカシェンコ政権に対し、強制着陸に関する信頼できる国際的調査の受け入れや、すべての政治犯の釈放を求めた。サキ氏によると、米政府は欧州連合などと連携し、強制着陸や人権侵害、汚職などに関わったルカシェンコ政権の主要メンバーに対する制裁リストを作成中。対ベラルーシ制裁を強化する大統領令も準備しているという。

ベラルーシ大統領 ロシアのプーチン大統領と会談 連携を求める
旧ソビエトのベラルーシが、旅客機を強制的に着陸させて反政権派のジャーナリストを拘束し、欧米の非難が強まる中、ルカシェンコ大統領はロシアのプーチン大統領と会談し、欧米と対抗していく上での連携を求めました。

ベラルーシのルカシェンコ政権は、今月23日、領空を通過していた旅客機を首都ミンスクの空港に強制的に着陸させ、搭乗していた反政権派のジャーナリスト、プロタセビッチ氏を拘束し、国際社会の非難が強まっている。こうした中、ルカシェンコ大統領は28日、ロシア南部のソチを訪れ、プーチン大統領と会談した。

会談の冒頭、ルカシェンコ大統領は「何が起きたのか理解できるように文書を持ってきた」と述べ、ベラルーシ側の正当性を説明したいとするとともに、欧米と対抗していく上上での連携を求めました。これに対してプーチン大統領は、かつて欧米の対応によって南米ボリビアの大統領の専用機が緊急着陸を余儀なくされたことがあったと批判し、ベラルーシの立場にも理解を示した。