【関連記事】「#国葬反対」がトレンドワードに 「自民党は税金使って政治利用」「政策的失敗を口に出すことも憚れる空気を作り出し、神格化」
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国葬は安倍氏を賛美・礼賛することになる 共産・れいわ・社民が反対
国葬は安倍氏礼賛に 共・社が反対表明(JIJI.COM 2022年07月15日19時33分)
れいわ新選組 安倍元首相の国葬に反対表明「非業の死と、生前の政治的評価とは分けて論ずるべき」(東スポ 2022年07月15日 21時42分)
共産党の志位和夫委員長は15日、岸田文雄首相が故安倍晋三元首相の国葬を行うと表明したことについて、「国民の中で評価が大きく分かれている安倍氏の政治的立場や政治姿勢を国家として全面的に公認し、賛美・礼賛することになる」として反対する談話を発表した。
談話は、「政治的立場を異にしていても、亡くなった方に対して礼儀を尽くすのがわが党の立場だ」と強調。ただ、国葬は国民に弔意を強制することにつながると懸念を示し、「弔意は内心の自由にかかわる問題で国家が弔意を求めたり、弔意を事実上強制したりすることはあってはならない」と指摘した。
れいわ新選組の山本太郎代表は15日、反対の声明を発表した。「国葬とすることで、これら評価の大きく分かれる政策を「レガシー」(遺産)として正当化することは許されない。政治家の非業の死と、生前の政治的評価とは分けて論ずるべきである。
だからこそ、国葬という形でこれまでの政策的失敗を口に出すことも憚れる空気を作り出し、神格化されるような国葬を行うこと自体がおかしい、と私たちは考える。」
社民党の服部良一幹事長も国葬に反対する談話を発表。「安倍氏の評価が大きく分かれる中で、国家が国葬として国民に政治的評価を事実上強制することは行うべきではない」と批判した。
「安倍元首相国葬」・識者談話(JIJI.COM 2022年07月15日07時12分)
参院選の街頭演説中に銃撃され死去した安倍晋三元首相について、岸田文雄首相は14日、今年秋に「国葬」を行うと決めた。戦後では吉田茂元首相以来2例目となるが、全額を国費支出する国葬は妥当なのか。識者の見方を聞いた。
目くじら立てず、国葬に 政治評論家・有馬晴海氏
政治評論家の有馬晴海さんの話
憲政史上最長の通算8年8カ月首相を務めたことを考えれば、功績をたたえて、国民みんなで喪に服す時間があって良い。森友・加計学園問題や「桜を見る会」をめぐる問題を含め、批判する人もいると思うが、長きにわたり国に貢献したことは間違いない。
特に外交面で功績を残した。小泉政権以降、首相が1年前後で次々と代わり、発言力がないと言われた中、安倍晋三元首相は国際会議でも真ん中で仕切っていた。間接的とはいえ、国民に選ばれた国会議員が選んだ人。立派なことばかりではなかったかもしれないが、目くじらを立てず、長くやったという功績だけでも国葬に値すると思う。
国葬、妥当とは言えない 古川隆久・日本大教授(日本近現代史)
古川隆久日本大教授(日本近現代史)の話
安倍晋三元首相の国葬は妥当とは言えない。憲政史上最長の首相在任期間だったとはいえ、政権末期には森友・加計学園問題や「桜を見る会」をめぐる問題などスキャンダルも多く、反発する国民も出てくるのではないか。
戦後で唯一、国葬となった吉田茂元首相は、日本の主権回復という、昭和史の中でもまれな大きな功績を残しており、国葬を容認する傾向も強かったと思う。
安倍氏の首相在任中に解決できなかった政策課題もあり、内閣と自民党による合同葬の方が国民の理解が得られるのではないか。新たな前例を作り出す国葬の実施には慎重を期す必要がある。